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不動産コラム

売却

「売る」「貸す」で悩んだら

ご自宅から転居するときの選択肢は、ご宅の「売却」だけではありません。第三者に「貸す」こと もまた、選択肢の一つです。

賃貸に出せば、いわゆる「不労所得」が得られる可能性があります。ただこれは「可能性」の話であり、逆に赤字経営となってしまうリスクも秘めています。不動産を貸すことを検討する際には、メリットと共にデメリットについても十分把握しておくようにしましょう。

◆「貸す」メリット

1.上手くいけば不労所得に

賃貸に出す一番のメリットは、家賃収入が得られることです。持ち家として建築された住宅は賃貸用の物件よりも建物や設備のグレードが高いため、賃料にも期待できます。

2.将来また住むことも可能

不動産を売らずに所有し続けることで、将来的に自分たちがまた住むことも可能です。一時的な転勤などの場合では売らずに賃貸に出して、自宅を残す選択をされる方も少なくありません。

◆「貸す」デメリット

1.空室・滞納リスク

賃貸経営は、始めれば必ず収支がプラスになるとは限りません。当然ながら、借り手がつかず空室の期間が長ければ赤字にもなります。

さらに入居者が入ったとしても、家賃を滞納されてしまうリスクもあります。空室・滞納リスクを下げるためには保証会社を利用するといった手もありますが、そうなれば保証費用がかさんでしまいます。

2.住宅ローンの借り換えが必要なことも

住宅ローンが残る家を賃貸に出すと、金融機関から「違約」とみなされ残債の一括返済を迫られるリスクがあります。そもそも住宅ローンとは、自己居住用物件向けの融資。住宅ローンが一括返済できなければ、基本的には住宅ローンから投資用ローンへの借り換えが必要です。

  ただし一時的な転勤などやむを得ない理由であれば、住宅ローンを払い続けながらの賃貸が許可される可能性があります。まずは金融機関に相談の上、判断を仰がれるといいでしょう。

3.賃貸中の物件は安くなる

 賃貸中の不動産は、追々にご売却を考えたとしてもマイホームとして売却するより売値が大きく下がってしまう可能性があります。居住用物件と賃貸物件とでは査定方法が異なり、賃貸物件のほうが価値が下がってしまうことが一般的です。

また、マイホームの売却で適用となる「3000万円の特別控除」も賃貸物件では使えないため、譲渡所得( ≒売却益) が出た場合には、税金が高額になる可能性もあります。

4.居住者を退去させられないリスクも

メリットの一つとして「将来的にまた住める」ことを挙げましたが「一般賃貸借契約」を締結している場合、家主の都合で入居者を退去させることは容易ではありません。基本的に賃貸借契約は「今住んでいる人」が優位の契約であり、たとえ家主であっても入居者に無理やり退去を迫ることはできません。
貸し出す期間が決まっている「定期借家契約」はこの限りではありませんが、期間を限定することで借り手が付きにくくなったり、賃料が安くなってしまったりするリスクがあります。

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