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不動産コラム

売却

「担当者」を査定する

 担当者選びは不動産をご売却されるうえで非常に重要ですので、もう少しお話させてください。

前記事では「机上査定で不動産会社を、訪問査定で担当者を査定する」というお話をさせていただきました。こちらでは、訪問査定で見るべき担当者の〝素質〟について深く言及したいと思います。

◆「わかりやすい」説明ができるか

不動産の担当者に求められることとして、知識の深さや専門性が挙げられます。しかし、担当者は不動産を売却する当事者ではない以上、その知識を「わかりやすく」説明する能力が重要なのです。

  これは「口が上手い」とはまた別の素質です。「わかりやすい」説明をする上で重要なのは、相手への配慮。これから不動産を売買する人の多くは、不動産取引の経験がない、あるいは少ないため、相手の視点に立って「わからない人がわかる」説明ができなければなりません。

  売主様に対してわかりやすい説明ができない担当者は、購入検討者に対しても物件の良さを伝えたり、不安を解消するためのわかりやすい説明をしたりはできないでしょう。

◆「見た目」も大事

「人は見た目が9割」とも言われますが、担当者についても「見た目」を重視してみてください。担当者が初めて売主様のご自宅に伺い査定をさせていただく局面は、私たちにとっても非常に重要です。身なりも当然、整えて伺います。

  にもかかわらず、スーツがヨレヨレ、靴下に穴が開いている、タバコ臭い……という担当者が来た場合には、もうそこで〝選考落ち〟の判断をしてもいいと思います。担当者はこれから何度も家に上げ、連絡も密に取り合う関係性となります。売主様が「不快」だと思われる見た目は、購入検討者様から見ても「不快」でしょう。大事な資産を任せる担当者ですから「印象の良さ」をまず前提として選ばれても問題ありません。

◆こんな担当者は良くない
1.顧客の要望を聞かない

基本的に、営業担当者の多くは「押しの強さ」があります。売主様を先導させていただき、購入検討者様に購入の判断をしていただくためには必要不可欠な要素なのですが、「顧客の要望を聞かない」担当者には要注意です。
担当者の役割は、あくまで売主様や買主様の判断の「手助け」であり、自身の考えを矢継ぎ早に話すことではありません。担当者に求められるのは、まず「聞く力」なのです。

2.知ったかぶりをする

不動産は個別性の高いものであるため、必要とされる知識は多岐にわたります。ベテランの担当者であっても、全ての領域を網羅することはほぼ不可能です。もちろん勉強不足は言語道断ですが、まず担当者でもすぐにはわかりかねる税制や法律の問題があると考えていただきたいと思っています。

注意が必要なのは「知らない」のではなく「知ったかぶる」担当者です。たとえば、税制控除の質問に対して知ったかぶりをしてしまい、後々ご売却後に税制控除の適用要件を満たしていなかったとなれば一大事となってしまいます。即答できるだけの知識があれば申し分ありませんが、確かではない情報を伝えられるより、わからないことには「◯◯までに確認します」と回答してもらったほうが良いはずです。

  知ったかぶったり確証もなく安請け合いしたりするのではなく、できないものはできないと言い、わからないことは後日正確な回答をしてくれる一種の「素直さ」は、担当者の大事な素質の一つです。

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