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解決事例

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2025.09.25

最初の相続で「とりあえず共有」。あとから分け直すのは、とっても大変!

相続の場で「今日は時間もないし、兄弟で共有名義にしておこう」と決めること、よくあります。ところが、時間がたってから「やっぱり自分名義にしたい」「売りたい・貸したい」と思っても、共有のままでは思うように動かせません。ここがいちばんの落とし穴だとされています。

どこが困るの?

  • 何をするにも、みんなの同意が必要…売る・貸す・リフォームも、共有者全員の「はい」がいります。
  • 話し合いが長引きやすい…仕事や子育てでスケジュールが合わない、気持ちがまとまらない、で進みません。
  • 共有者が増えていく…さらに相続が重なると、共有者が増えて誰が何分のいくつ持っているの?と、話がますます複雑に。

あとから分け直すとは?(やさしく)

共有をやめてそれぞれ単独名義にするには、つぎの順番で進めます。ここが「手間と時間がかかる」理由です。

  1. 測量・境界の確認(専門家:土地家屋調査士)
    現地を測って、となりの土地の持ち主とも境界に合意します(立会い・サイン)。
  2. 分筆(ぶんぴつ)登記=土地を物理的に分ける
    作った図面(地積測量図)をもとに法務局で分筆登記をします。ここまでで「A区画」「B区画」がはっきりします。
  3. だれがどの区画を持つか決める
    兄はA区画、妹はB区画など割り当てを合意。不公平が出るときは代わりのお金(代償金)で調整します。
    内容は遺産分割協議書または共有物分割契約書に書きます。
  4. 名義の登記をやり直す(専門家:司法書士)
    合意どおりに所有権の移転登記をします。必要書類を集め、法務局で手続きを行います。

このように、測量 → 分筆 → 合意書づくり → 名義の登記までを順番にこなす必要があります。
だから本では、最初の相続のときに単独名義へ分けるか、共有にするなら将来のルールを紙に残すことをおすすめしています。

専門家からの提案

  • 最初の相続のときに、はっきり分ける(単独名義に)。これが一番スムーズで安心。
  • どうしても共有にするなら、将来のルールを紙にしておく。
    例)売るときの決め方/修理費の分担/固定資産税は誰が払うか/誰が住むか など。
  • 早めの相談がコツ。共有のまま年数がたつほど、協議が煩雑になりがちです。

今日からできる小さな準備

  1. 共有の状態を書き出す(持ち分・連絡先・合意の取り方)。
  2. 家族ミーティング:10分でもOK。「売る?貸す?住む?」の希望を聞き合う。
  3. 合意メモを作る:将来の動かし方(売るときの決め方、費用の分担)を簡単に書いておく。

まとめ

  • 共有は便利そうで、実は動かしにくい形。あとから分け直すと協議が大変になります。
  • いちばん安心なのは、最初の相続で単独名義に分けること。
  • 共有にしたら、将来のルールを紙に。早めに専門家へ相談すれば、後の負担がぐっと軽くなります。

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