今回は「レインズ」についてお伝えしていきたいと思います。

レインズとは、「Real Estate Information Network System（不動産流通標準情報システム）」の英語の頭文字を並べて名付けられました。簡単に言うと、SUUMOやアットホーム、ライフルホームズ等の不動産ポータルサイトと思っていただければ問題ありません。現在の売り出しの事例や過去の成約事例も見ることができます。

レインズを使用する目的は大きく2つあります。
1つ目は「物件情報の周知」です。レインズの目的のひとつとして、不動産情報を共有して不動産取引を円滑に進めるという点があります。レインズは全ての不動産会社で同じデータベースを閲覧するということができるので、レインズに物件情報を登録すれば全ての不動産会社と情報を共有することができます。
また、媒介契約の中の「専任媒介契約」という契約方法は、レインズへの物件登録義務が生じます。レインズに物件を登録することによって、その物件の露出度が高くなりより多くの方に見られることになります。一般媒介契約ではレインズ登録は義務化されていませんが任意で行うことは可能です。そのあたりも含めて不動産会社の担当者の方と相談されると良いと思います。

2つ目は「査定時」です。売り出されている物件の情報のみならず、過去にいつどのくらいの価格でどんな物件が成約に至ったかという情報も蓄積されていきます。これらの情報が用いられるのが査定の時で、ここ1年ぐらいは同じような物件がこのくらいの値段で取引されている、ということが分かったり、2～3年前にこの近辺の物件で同じような物件がこれくらいの値段で取引されていた等、過去の情報が分かります。これらの過去の情報を元に査定額を算出することが多くあります。

しかし、同じレインズを使用して査定額を算出しても、会社によって査定額が異なることがあります。その理由は、
①査定に個人の主観が入っている
②担当者によって引用する事例が異なる場合がある
ということが考えられます。
不動産会社によって数百万円以上も差が出てしまう場合は、どういった事例を参考にして算出しているのか等、根拠をぜひ比較していただきたいと思います。情報開示に対する姿勢や、提案内容が不動産会社の実力を見極めるための一つの指標となるからです。

これからの時代不動産会社に求められるものは、物件情報の提供力や情報の透明性、提案力やコンサルティング能力です。
ぜひ不動産会社をしっかり見極め、気持ちの良い取引をしていただきたいなと思います。