実測清算取引
今回は「実測清算取引」についてご紹介します。
土地の取引を行うとき、測量した面積と、登記簿の面積が異なるケースはありますか?
はい。程度の差はありますが、異なることはあります。
そうなると、坪単価や平米単価で価格を決めていたのに、単価が変わりませんか?
そうですね。単価は変わります。公簿取引と言って、登記簿面積に基づいて取引を行う場合、登記簿面積より実際の面積が大きくなると単価は下がりますし、小さくなると単価は上がります。
それは買主側にも売主側にも有利になったり不利になったりしますよね。なんとかならないのでしょうか?
そういった場合には、公簿取引ではなく、実測清算取引とすることがあります。
実測清算取引ですか?どのような取引ですか?
例えば、公簿面積100㎡の土地を、1000万円で売買するとします。平米単価は10万円です。公募取引の場合は、実際の測量の結果、土地の面積が90平米になっても、110平米になっても売買代金は1000万円であり、平米単価が上がったり下がったりすることになります。これに対して実測清算取引は、清算の基準となる面積と単価を決めておきます。この場合ですと、清算基準となる面積は、100㎡で平米単価は10万円となり、1000万円の売買となります。売買契約後に測量をして仮に110㎡になった場合は、110㎡×平米単価10万円で1100万円、90㎡になった場合には、90㎡×平米単価10万円で900万円の売買代金となります。
実測清算だとどちらにも平等な条件でいいですね。
ただし、メリットだけでなく注意も必要です。
どういったことに注意が必要ですか?
予想以上に大きくなった場合などは買主様の資金計画に影響が出ることがあります。測量を行うので引き渡しまでに時間が掛かる場合があります。長引くと相場が変わってしまうリスクなどもございます。
確かにそうですね。
その土地の状況によってどちらが最適なのかは違いますので、どちらの取引を行う方がいいのか、不動産会社の担当者に相談されるといいかと思います。
分かりました。ありがとうございます。